きのこの町へ・・・

ボビー

2010年03月21日 06:45

先日訪れた大木町。

大木町は色々な種類のきのこの産地として有名です。
しかし、これも偶然そうなったというのではなく、先駆者達が個人の経営のことだけを考えてやったのではなく、常に「地域をどうして活性化するか」という見地にたって動いてきたのです。

きのこ関係の農事組合法人が12もあり、きのこ組合の販売高は60億円で、町の雇用と経済も支えるまでに発展したきのこ産業、大木町は久留米市への合併ではなく、大木町としての独自の行政体として道を選びました。



まず、きのこの里へ行き、先輩である水落理事長とお話しをしました。

その後、ドリームマッシュの理事さんに大木町を案内して頂きました。

12ある組合員さんの中から、坂井会長がいらっしゃることもあり、女性だけで作った農事組合法人『モア・ハウス』を見学しました。



役員、従業員が皆さん女性という超有名な法人です。





かすんでいるのは、きのこが生育するの適切な湿度80%で、朝霧の状態を維持しているそうです。



次ぎに、種菌センターへ。



地域全体として生き残ろうという明確な意図のもと、自前で種菌センターを持って各きのこ法人に提供するというシステムです。
種菌センターでは、常に交配が行われていて、常に新品種の開発を行っているそうです。
試験場など国や県が行うのではなく、生産者グループが自らやっていることで、生産現場で常に栽培実験を行うことで、生産性を自分達ですぐに判断出来るという強みがあります。
また、生産組合の後継者は、必ずこのセンターで3年ほど研修を受けるそうです。
それにより、技術やノウハウの習得を行い、部会内にて後継者の育成を自ら行っているそうです。

もう一つ、 「きのこの町」福岡県大木町が、今取り組んでいる大きなものが「循環のまちづくり」です。
その中心になるのが「循環センター」です。
センターは生ごみ・し尿を「ごみ処理」するのではなく、地域のバイオマス資源として循環活用するための施設です。
それだけでなく、ここで生まれる有機液肥利用による農業で、直売所やレストランを建設、安心・安全農産物の消費推進拠点にまでもっていくという構想だと。

今、その直売所の建設が最終段階でした。



循環センターに併設された道の駅、4月6日オープンに向け、急ピッチで作業が行われていました。
約20年ぶりに大木町を見て回りましたが、驚くことばかりでした。
地域の未来を真剣に考えたリーダー達が、構想を実現されていることに感銘を受けました。
今回の視察、自分達の地域を見直す事を真剣に考えさせられました。